日本一となった福島県の特殊な流行り風邪
2013年1月
福島県農協会館診療所
所長 伊勢 重男

福島県農協会館診療所 所長 伊勢 重男
 明けましておめでとうございます。今年も組合員の皆様にお役に立つような情報をお届けするよう頑張りますので、宜しくお願い致します。
 早速ですが、新年早々こんなことで日本一になるとは、ちょっと気が引けるのですが、福島県が「マイコプラズマ感染症」の発生率で全国第一位になりました。また「手足口病」の発生率では、秋田県、山形県に次いで第三位にあります。マイコプラズマ感染症は4年を周期として流行り、オリンピックの開催年と一致するため、「オリンピック病」とも呼ばれ、今年はその年に当たります。
感染経路
 マイコは基本的には小児から学童にかけて多く罹る感染症ですが、以前は若い女性に多いといわれていました。保育所、学校、家庭などで罹った人の痰や鼻汁などが飛び散るような飛沫感染でうつります。子供が学校で罹り、それから親が罹るというようなケースも稀ではありません。2,3週間の潜伏期間を経て発症します。
症状の特徴
 初発は、一般の風邪と同じような症状で、微熱を伴ったりした咳で始まります。しかし風邪のような症状が治まってもなかなか頑固な空咳が止まらないようになります。最初から風邪に対してマイコを予想して治療するという訳にもいきませんから、まず一般的な風邪の治療を行ってみて、どうしても空咳が止まらないようならマイコを疑ってみるというのが普通のようです。普通の風邪が長引くと最初は「ペニシリン系」や「セフェム系」の抗生物質を呑んでもらいますが、マイコにはまったくというほど効果がありません。そうこうしているうちに「マイコプラズマ肺炎」という特異な肺炎になってしまう場合もあります。
診断と治療
 マイコの最終診断には血清抗体値が高いかどうかで判断しますが、はじめから抗体を持っている人もあり、即時決定的な診断とはならないところが治療する側にとっては悩ましいところなのです。しかし、頑固な空咳が長引いてマイコの疑いがあれば、マイコには特効薬がありますから、この「マクロライド系の抗生物質」を呑ませて様子を見るのが一般的でしょう。
予防
 マイコはインフルエンザと同じく飛沫感染なので、外出先から帰ったらよく手を洗うことに尽きます。また咳をしている時はマスクを付けるのがエチケットです。
 さらに乳幼児に対しては、新しく導入された「四種混合ワクチン」を生後3カ月から90カ月の間にしっかり3回受けさせることも大切です。

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