かぜ症候群とインフルエンザ
2014年12月
福島県農協会館診療所(所長)
重富 秀一

 かぜ症候群(以下「かぜ」)とは、上気道といわれる呼吸器系の入口付近(鼻粘膜、咽喉、気管)に病原体が感染して、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・咳・痰・のどの痛みなどの症状を引き起こす病気の総称です。「かぜ」の原因となる病原体は一つではありません。主な病原体としては、ライノウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルスがあり、子供に多いものとしてRSウイルスがあります。「かぜ」の原因となるウイルスの感染力はあまり強くないので同じ部屋に一緒に居ても伝染する可能性は低いのですが、「かぜ」のウイルスが付着したもの(手すり、文房具、玩具など)を触った手で鼻や目をさわると粘膜からウイルスが侵入して感染します(接触感染)。手洗いやうがいをしてウイルスの侵入を防ぐ注意をすれば「かぜ」に罹りにくくなりますので、ぜひ励行してください。「かぜ」で38℃以上の熱がでることはあまりありませんし、万が一「かぜ」をひいても、それまで健康に過ごしていた人であれば、栄養をとって休養すれば自然に治ります。それに対し、「インフルエンザ」とはインフルエンザウイルスというウイルスに感染して発症する病気のことを言います。インフルエンザの潜伏期間は1~3日で、突然の高熱で発症します。インフルエンザは「かぜ」と違って飛沫感染により広がるので、大流行を引き起こすことがあります。初期症状は「かぜ」に似ていますが気管支炎や肺炎を併発したり、腹痛や下痢などを伴ったりすることもあります。インフルエンザウイルスにはA,BおよびCの3種類があります。C型は鼻かぜ程度の軽い症状で自然に治癒します。C型は4歳以下の小児期に感染し免疫力は終生続くので大人になってから罹ることはまずありません。私たちが感染する可能性があるのはA型とB型です。このうち、A型のウイルスは構造変化(変異)しやすく、鳥から豚、豚から人への感染することもあって大流行の原因となります。これに対し、B型のウイルスは人から人への感染しかしませんので大流行になることはありません。毎年11月に入ると予防接種が始まり、希望者に対してB型、A香港型と新型(A型亜型)に対するワクチンの注射が行われます。インフルエンザワクチンは感染の予防、発症後の重症化抑制、大流行の阻止のために有効です。ワクチンの効果には個人差がありますが、接種後2週間目頃から約5カ月続くといわれています。不活化ワクチンを使用しているので予防注射をしてインフルエンザに罹ることはありませんが、まれに副反応こともあるで接種後に体調が変化したらすぐ医師に相談してください。

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