「介護老人保健施設で働く介護福祉士の役割」
2014年4月放送
介護老人保健施設 久慈の郷
介護福祉士 齋藤憲厚

 みなさんおはようございます。

 わたしは塙町の老人保健施設「久慈の郷」で介護福祉士をしています齋藤憲厚と申します。
 今日は「介護老人保健施設で働く介護福祉士の役割」についてお話しさせていただきます。

 介護老人保健施設の利用者は介護を必要とする程度を判定する会議があり、そこで認められることが入所できる資格となり病状も安定している方がリハビリテーションや看護・介護を必要として入所されています。皆さんの中にもご自宅で高齢者の介護をしている方がいらっしゃると思いますが、家庭で高齢者をお世話することと違う点は、施設では様々な職種が関わり専門家としての知識を活用してその人の状態に合った目標を立て介護を行うことです。これらは医学的管理の元に行われ、理学療法士、作業療法士のリハビリテーション、また栄養管理に食事、排泄、入浴介護などを行い高齢者の自立を支援して、在宅復帰ができるように様々な看護・介護を提供しています。

 介護福祉士の仕事ですが、介護福祉士は国家資格であり専門的知識と技術をもって利用者の生活全般を多方面から捉えて、その方の状況や状態に応じた介護を行い、本人や家族に介護の指導することを仕事としています。例えば、ご自宅で高齢者の方が自分でごはんを食べられない場合、みなさんはどうしますか?食べられないから食べさせるということはもちろん重要ですが、わたしたちはまず原因を考えます。病気なのか?食欲が無いのか?食べづらいのか?食べ物と理解しているのか?お箸が使えないのか?スプーンやフォークは使えるのか?食事の時間や環境はどうだろうか?好みの食べ物は何だろうか?など様々な原因を職員間で考えた後に本人に合う方法を見つけ出す努力をします。ごはんを食べられないから食べさせてあげましようという事だけではなく、食べられない原因を考えてからどうすればその人らしく食べることができるかを探します。排泄に関しても同じです、トイレに行けないからおむつをするということではなく、たとえ歩けなくても立てる力があれば車椅子でトイレに行き介助をして排泄をしていただくというように、その方が持っている力を引き出すことが重要な仕事です。もちろん施設はご自宅とは違い、介護を必要とする方の生活が送りやすい環境になっています。

 また、「気がつく」ということも介護福祉士に重要な仕事の1 つです。高齢者の方は病気になっても症状が分かりにくい場合があり、体調を崩せば普段のことができずに転倒したり怪我をされたりする場合があります。そこで高齢者の場合はきめ細かい注意とこの人は何かいつもと違うということを気がつくことが重要となります。ですから私たちはいつも表情や言動そして行動を見ながら、その方がいつもと同じかどうかを判断しています。

 介護をするにあたり、利用者の方との日頃からのコミュニケーションも大切です。利用者は様々な方がいらっしゃいます。その方の病歴や生活歴、家族背景、性格や趣味を知り、日々の行動を観察しながらいつでもコミュニケーションを取ることが重要です。利用者の皆さんから信頼を得ることができれば私たちの意見も聞いていただけますが、信頼がなければ「私のためにここの職員は何もやってくれない」という誤解を生むこともあります。一方的な介護では利用者は自立する意欲を失います。高齢者は働いている職員とは世代が違うためお互いに簡単に共感できる関係性ではありませんが、私たちは一緒の時間を多く過ごすことで昔話を聞いたり世間話をしたり、愚痴を聞いたり一緒に笑ったりしてコミュニケーションを取っています。話せない方とは身振り手振りのコミュニケーションを取ったり、認知症の方が私たちを家族や知り合いと勘違いされて話してきた時は、その方が混乱しないように不安にならないように第三者を演じて話しを合わせたり、夜中でも付き添ってできるだけ安心していただくようなコミュニケーションを取ることもあります。

 よくご家族の方に大変ですねとねぎらいの言葉をいただきます、確かに介護という仕事は大変かもしれません。しかし高齢者の病気や認知症の症状、そして生活歴や性格、家族背景を知ることや、その方が何を望んでどうすれば本人の思いに添うものなのかを考えることができれば高齢者を温かく見守ることも可能です。何よりも利用者の方から「ありがとう」、「あなたがいて良かった」、「あなたがいると良く眠れる」などと言っていただけた時は、自分も何かしら役に立っているのだと嬉しく思います。

 最後にご自宅で24 時間介護することは容易なことではありません、私たち介護福祉士も1人で24時間の介護はできません。介護をしていく上ではストレスを溜めないことと、息抜きをすることも重要です。皆さんにはご家族の介護軽減をしていただくためにも、このような施設を知っていただき活用していただければと思います。

 ありがとうございました、今日も1日頑張りましょう。

健康アドバイス

 

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