化学療法について
2017年7月放送
塙厚生病院 外科
金澤 匡司

 おはようございます。塙厚生病院、外科の金澤と申します。
本日は、当院の化学療法についてお話させていただきます。
 みなさんは、化学療法という名前を聞いたことがあるでしょうか。抗癌剤を投与する治療のことです。化学療法は大きく分けて手術で癌を取り切った後、再発を予防するためのもの。これを術後補助化学療法といいます。それと、再発した癌や手術で取り切れなかったり、手術ができない程高度に進行した癌に対する治療のためのものとに分けられます。
 抗癌剤と聞くと、以前は何度も嘔吐するといったつらい副作用のわりには効果がほとんど望めないといったマイナスのイメージが先行していたかもしれません。しかし昨今の抗癌剤は以前より格段に進歩しており、効果が十分期待できるものが増えており、さらに副作用を低減する薬も開発されたため、長期にわたって普段の日常生活をおくりながら化学療法を行っている方もたくさんおられるようになりました。
 当科では主として胃癌、大腸癌、直腸癌、胆嚢、胆管、膵臓の癌といった消化器の癌、および肺癌、乳癌の化学療法を扱っています。実際の化学療法は、疾患別に学会等で推奨される抗癌剤の種類、投与方法、投与量が決められており、当科でもそうしたガイドラインに基づいた投与を行っています。現在では月に1、2度数日間入院したり、場合によっては外来通院のみで化学療法を受けている方がほとんどです。
 当院では平成23年から6床の化学療法室を外科外来の隣に設置し、通院しながらの化学療法も、患者さんにとってより安全に効率よく出来るように取り組んでおります。抗癌剤の調合は薬剤部にも協力をいただいており、病院全体で組織的に運用する取り組みを行っており、現在はのべ年間約800件の投与がなされております。
 現在当院で行われる化学療法は、当院の化学療法委員会で常に効果や安全性をチェックしています。委員会では医師とともに看護部、薬剤部、医事課、栄養・臨床心理士など他職種で構成されております。例えば、長期にわたり化学療法が必要な方では、金銭面での不安を抱かれることがあり、医事課やケースワーカーよりアドバイスがなされています。
 最近の抗癌剤は分子標的薬といって癌にだけみられる異常タンパクを標的にして癌細胞を選択的にたたく新薬が開発されてきています。これによりさらに効果が期待できるようになりましたが、従来の抗癌剤とは異なる副作用、例えば顔や体にニキビが出現(見られる場合もあり)、化学療法室には化学療法認定看護師をおいてより積極的、専門的なケアも行っております。
 化学療法は、同時に癌の痛みのコントロールや病気に対する不安を除くなど緩和的ケアも並行して必要な場合があります。当院では緩和ケアおよびストーマ皮膚ケア認定看護師もおり、化学療法中の患者さんおよび御家族に対しての精神的サポートも含めた包括的なケアにスタッフが一丸となって取り組んでおります。
ご清聴ありがとうございました。なお、ご不明な点があれば当院までお問い合わせください。



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