介護老人保健施設で働く介護福祉士の役割
2018年5月放送
介護老人保健施設 久慈の郷
介護福祉士 佐川俊一

 皆さんおはようございます。
わたしは塙町の老人保健施設「久慈の郷」で介護福祉士をしています佐川俊一と申します。
今日は「介護老人保健施設で働く介護福祉士の役割」についてお話させていただきます。

 介護老人保健施設では病状が安定されている方が入所しています。施設では様々な職種が関わり、専門職としての知識を活用してその人の状態に合った目標を立て介護を行っています。これらは医学的管理の元に行われ、理学療法士、作業療法士によるリハビリテーション。管理栄養士による献立の作成、食事、排泄、入浴介護など、高齢者の自立を支援して、在宅復帰ができるように様々な看護・介護を提供しています。

 介護福祉士は国家資格です。専門的な知識と技術を持って利用者様の生活全般を多方面から捉え、状況や状態に応じた介護を行っています。また御家族様に介護の指導を行っています。

 例えば、ご自宅で高齢者の方が自分でごはんを食べられない場合、皆さんはどうしますか?食べられないので食べさせてあげることはもちろん重要ですが、私たちはまず原因を考えます。病気なのか?食欲が無いのか?食べづらいのか?食べ物と認識しているのか?お箸を使えるのか?スプーンやフォークは使えるのか?食事の時間や環境はどうだろうか?好みの食べ物は何だろうか?など様々な原因を職員間で考え、その人らしく食べることができる方法を探します。排泄に関しても同じです。トイレに行けないのでおむつをするということではなく、たとえ歩けなくても立てる力があれば車椅子でトイレに行き介助をして排泄をしていただくというように、その方が持っている能力を最大限に引き出すことが重要な仕事です。もちろん施設はご自宅とは違って介護を必要とする方が生活しやすい環境を整えています。

 また、「気がつく」ということも介護福祉士に重要な仕事の1つです。高齢者の方は病気になっても症状がわかりにくい場合があります。体調を崩せば普段出来ていることができずに転倒したり、怪我をされたりする場合があります。そこできめ細かく注意を払い、この人は何かいつもと違うと気がつくことが重要となります。ですから私たちはいつも表情や言動そして行動を見ながら、その方がいつもと同じかどうかを判断しています。

 介護をするにあたり、日頃からのコミュニケーションも大切です。様々な方がいらっしゃいます。その方の病歴や生活歴、家族背景、性格や趣味を知り、日々の行動を観察しながらいつでもコミュニケーションを取ることが重要です。利用者様から信頼を得ることが出来れば私たちの意見も聞いていただけますが、信頼がなければ「私のためにここの職員は何もやってくれない」という誤解を生むこともあります。また一方的な介護では利用者様は自立する意欲を失います。高齢者の方は働いている職員とは世代が違うためお互いに簡単に共感できる関係性ではありませんが、私たちは一緒の時間を多く過ごすことで昔話や世間話をしたり、愚痴を聞いたり一緒に笑ったりしてコミュニケーションを取っています。話せない方とは身振り手振りのコミュニケーションを取ったり、耳の遠い方とは筆談したり、認知症の方が私たちを家族や知り合いと勘違いされて話してきた時は、その方が混乱したり不安にならないように第三者を演じて話を合わせたり、夜中でも付き添って出来るだけ安心していただくようなコミュニケーションを取ることもあります。

 よく御家族の方から大変ですねとねぎらいの言葉をいただきます。確かに介護という仕事は大変かもしれません。ですがどうすれば本人の思いに添うことが出来るのか考えて接していくことで、相手を温かい気持ちで見守ることが出来ます。何よりも利用者様から「ありがとう」「あなたがいて良かった」「あなたがいると良く眠れる」等と言っていただけた時は自分も何かしら役に立っているのだと嬉しくなります。特に名前を覚えていただいて「○○さんありがとう」と言葉をかけていただくことはさらに喜びもひとしおです。

 最後に、ご自宅で24時間介護することは容易なことではありません。私たち介護福祉士でも1人で24時間の介護は出来ません。介護をしていく上ではストレスを溜めないことと息抜きをすることも重要です。頑張りすぎる介護では自分も相手も壊れてしまいます。皆さんには御家族の介護軽減をしていただくためにも、このような施設を知っていただき活用していただければと思います。

  ありがとうございました。今日も1日はりきっていきましょう。



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