新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた熱中症予防について
2022年8月放送みなさん、おはようございます。 暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。私はJA福島厚生連 健康福祉課 佐藤と申します。本日は、「新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた熱中症予防」について、いくつかのポイントと、知っておきたい熱中症に関する大切な事をお話したいと思います。 「熱中症」は、高温多湿な環境下にいる事で、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく屋内で何もしていない時でも発症し、救急搬送になる事や、場合によっては死亡する事もあります。 今年の夏も、熱中症予防と併せて第7波が猛威を振るっている、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐために引き続き、基本的な感染対策を継続する必要があります。本日は、厚生労働省と環境省から発表された「ポイント」と「熱中症について」を説明いたします。 熱中症予防のポイント (1)熱中症を防ぐために、屋外ではマスクを外しましょう。 屋外ではマスク着用により、熱中症のリスクが高まります。特に運動時には、忘れずにマスクを外しましょう。ただし、近距離(2メートル以内を目安)で会話をするときはマスクの着用をお願いします。マスクは飛沫の拡散防止に効果がある一方で、高温・多湿な環境下では、熱中症のリスクが高くなります。屋外での徒歩や自転車での通勤・通学時や、散歩やランニングといった運動時などもマスクの着用は必要ありません。 屋内においてもマスクが必要ない場合があります。 人との距離(2メートル以上を目安)が確保できて、会話をほとんど行わない場合は、マスクを着用する必要はありません。 マスクを着用する場合でも、屋内で熱中症のリスクの高い場合には、エアコンや扇風機、換気により、温度や湿度を調整して暑さを避け、こまめに水分補給をしましょう。 (2)暑さを避けましょう 暑い時間帯の外出は避け、涼しい服装、日傘や帽子の着用を心がけましょう。 少しでも体調が悪くなったら、涼しい場所へ移動しましょう。涼しい室内に入れなければ外でも日陰へ移動しましょう。 (3)のどが渇いていなくても、こまめに水分補給をしましょう。 屋内でも外出時でも、のどの渇きを感じていなくてもこまめに水分補給をしましょう。 1日あたり1.2L(コップ6杯程度)を目安に水分を補給して下さい。1時間毎コップ1杯、入浴前後や起床時もまず水分補給をして下さい。大量に汗をかいた時は、塩分も忘れずにとりましょう。 (4)エアコン使用中もこまめに換気をしましょう(エアコンを止める必要はありません) 熱中症予防のためにはエアコンの活用が有効です。一般的な家庭用エアコンは、室内の空気を循環させるだけで、換気を行っていません。新型コロナウイルス対策のためには、冷房時でも換気が必要です。窓とドアなど2か所を開ける。扇風機や換気扇を併用するなど、換気をしましょう。換気により室内温度が高くなりがちなので、エアコンの温度設定を下げるなどの調整をしましょう。 (5)暑さに備えた体づくりと日頃から体調管理をしましょう。 暑さに備え、暑くなり始めの時期から、無理のない範囲で適度に運動(「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で毎日30分程度)をしましょう。 毎朝など、定時の体温測定と健康チェックを行い、日頃からご自身の身体を知り、体調管理をしましょう。平熱を知っておくことで、発熱に早く気づくことも出来ます。体調が悪い時は、無理せず自宅で静養するようにしましょう。 続いて「知っておきたい熱中症に関する大切なこと」をお話しします。 ①熱中症による死亡者の約9割が高齢者 近年熱中症による健康被害が数多く報告されており、死亡者の約9割が65歳以上(約半数が80歳以上)となっている。 ②高齢者の熱中症は半数以上が自宅で発生 室内にいるとしても、エアコン等を使用し涼しくするようにしましょう。 70歳以上の方は、のどの渇きや気温の上昇を感じづらくなるのでお気を付けください。 また、若い世代は作業中や運動中に注意するようお願いします。 ③熱中症アラート発表時は、熱中症予防行動の徹底を! 運動は原則中止。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動して下さい。 熱中症警戒アラートとは、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると予想される日の前日夕方または当日早朝に都道府県ごとに発表されます。発表された情報はテレビ、防災無線、SNSを通じて発信されます。なお、農林水産省が情報提供するスマートフォン向けアプリ「MAFFアプリ」に、「熱中症警戒アラート」の通知機能があります。農作業中の熱中症対策の為にも、アプリのダウンロードも検討してください。アプリのダウンロードは「農林水産省 MAFFアプリ」で検索出来ます。 まだまだ暑い時期が続きます。十分な感染症予防を行いながら、熱中症予防についてもこれまで以上に心掛けるようお願いいたします。 最後までお聞きいただきありがとうございました。