農村健診センターについて
2022年3月放送農家のみなさん、そしてラジオをお聞きのみなさん、おはようございます。 JA福島厚生連 農村健診センターの青山です。 今朝は、農村健診センターの業務内容についてお話いたします。 農村健診センターは、農業従事者をはじめとする地域住民の公衆衛生および福祉の向上に寄与することを目的として昭和44年8月1日に農村医学研究所として設立されました。 平成元年4月1日に農村健診センターに名称を変更し現在に至るまで、JA福島厚生連の理念でもある「農家組合員・地域住民の健康を守り、豊かな地域づくりに貢献する」為、健康管理を積極的に推進し、保健衛生思想の普及ならびに福祉の向上に努めて参りました。 所在地は 白河市豊地上弥次郎2番地1で、白河厚生総合病院の中に事務所を設けております。 当センターの主な業務は、健診バスで福島県内を巡回し健康診断を実施することです。健診バスは、全部で4台あります。その4台の内訳は、胃部X線撮影装置と胸部X線撮影装置の両方を搭載した健診バスが2台、胃部X線撮影装置だけを搭載した健診バスが1台あり、全てのX線画像をデジタル化していますので、高精度な画像により診断の精度を向上させております。残る1台は、臨床化学自動分析装置・多項目血球計数装置・卓上遠心分離機を搭載した血液の生化学検査を行う健康管理指導車です。 当センターが実施している健康診断には、3つの種類があります。 まず一つ目は、県内のJA職員や一般企業の従業員を対象とした健康診断です。こちらは主に労働安全衛生法に基づく定期健康診断になります。労働衛生対策上特に有害であるといわれている業務に従事することのある一部企業の従業員には、特殊健康診断も実施しております。また、令和3年5月からは、全国健康保険協会福島支部に加入しているJA職員や一般企業の従業員を対象とした生活習慣病予防健診が実施できるようになりました。 二つ目は、国で推奨されている対策型検診のひとつである市町村集団健診の胃がん検診です。胃部X線撮影装置を搭載した健診バスによる胃部X線検査で、発泡剤とバリウムを飲んで胃の粘膜を観察する検査になります。胃がん発見率向上のため、当センターの放射線技師は造影剤や撮影方法などについて日々研究を行っております。胃がんは 我が国のがんによる死亡原因の多くを占めており早期発見が重要なのでこのような検診が実施されているのですが、胃の痛みや不快感、食欲不振などの症状がある場合には胃がん検診を待たずに、すぐに医療機関を受診してください。 三つ目は、JA福島共済福祉事業団が主催する健康増進活動の健康診断です。この放送をお聴きになられている皆さんの中にも、健康増進活動に参加されて健診を受けられた方もいらっしゃると思いますが、対象者は、県内JAの組合員の方々で、コロナ禍になる前は主に福島市飯坂町にある摺上亭大鳥において1泊2日で実施し、健診バスに搭載した臨床化学自動分析装置等で血液の生化学検査を行い、検査結果をその場で健康診断結果表に印刷して、午後の総合診断の時に受診者の皆さんにお渡ししておりました。コロナ禍の現在は、簡易日帰りコースというものを設けて実施しております。このコースは、1グループ約6人、30分間隔でグループごとに時間を指定し実施しております。 3密を避けるために、バスの送迎・健康講話・健康トレーニング・健診結果の当日配付は行っておりません。今後、新型コロナウイルス感染症の影響や宿泊を伴うJA組織の行事の様子を見ながら、宿泊コースの実施やコロナ禍前の日帰りコースの再開を計画いたします。 この放送の10日ほど前の令和4年3月7日に、JA共済連福島様から新しい健康管理指導車を寄贈していただきました。通常のコースが再開したら、新車の健診バスに新しい臨床化学自動分析装置、新検査システムで皆さんの血液を検査いたしますので、是非ともご参加ください。 それではみなさん、きょう一日を元気で健やかにお過ごしください。 今朝は、JA福島厚生連農村健診センターからお話させていただきました。