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コロナ禍での心の健康の保ち方

春の陽射しが暖かく春風も心地よい季節となりました。みなさんお元気でお過ごしでしょうか?私は、白河厚生総合病院心理カウンセラー室で臨床心理士をしております木村と申します。日々、みなさんの心の健康を保つ仕事をしております。今日は、コロナ禍における心の健康の保ち方についてお話をしたいと思います。 2022年に入ってから10代、10代未満の感染者が多くなり家庭内感染も増えてきました。また、病院での入院もさることながら自宅療養が増えています。感染拡大防止のため、私達は変わらず感染予防対策をしながらの生活を余儀なく続けています。そのような生活の中、心の健康を保つためどのように過ごしたら良いのか、その気持ちの持ち方と簡単にできる対処方法をお話しますのでご参考にしてください。 コロナ禍では、誰でも大なり小なり何らかのストレスを抱えていると思われます。まずは、ご自分がどんなストレスを抱えているか知ることが大切です。例えば、精神面では、イライラして怒ることが多くなった、漠然とした不安感がある、今まで出来ていた事なのに億劫になってやる気が出ない、なんとなく気分が落ちて楽しくないと感じることが多くなった等ありませんか?体の面では、なんとなくだるくて重い、疲れが抜けない、頭痛、肩こり、腰痛がひどくなった、持病の悪化等ありませんか?その他、お酒やタバコの量が増えた、パチンコ屋に行く頻度が多くなった、人付き合いが面倒になった、寝てもなかなか寝つけない、途中で起きてそのまま眠れない、朝早く目覚めてしまって寝た気がしない、朝起きれなくなった等ありませんか?もし思い当たれば、それは、ストレスを抱えていると言えるかもしれません。 では次に、心の健康を保つため気持ちの持ち方としてどうしたら良いのか、それは不安な気持ちを軽減するよう心掛けることをお勧めします。そのために大切なのは、まずご自分が感染予防をしっかりしていると自信を持つと良いでしょう。そして、不安な気持ちは、未来や過去に想いを馳せるのではなく、今この瞬間に心を留めることができるようになると大きく軽減されると言われています。今に心が留まっていない状態とは、例えば、これからもっと悪い状況になったらどうしよう、この状況がずっと続いたらどうしようと未来を悲観的に考えたり、逆に過去を懐かしみあの時は良かったと現在と比較して辛く感じてしまう等、心が定まっていない状態のことです。 それでは、実際にどうしたら不安軽減をしていくことができるのか、簡単にできる対処方法として呼吸法をご紹介します。いつもの呼吸を少し工夫してみるだけで、いつでもどこでも行うことできるのでお勧めです。立っていてもできますが、イスに座る等座る方が楽にできます。まず軽く息を吸います。今度は、6秒かけてゆっくりと吐きます。その時、体の力を抜きます。そして、3秒間息を止めてから軽く息を吸います。この呼吸を5分~10分程続けて、気持ちが落ち着いてきかどうか感じてみてください。この落ち着いた状態が不安軽減されているということです。 その他の対処方法として、ニュース番組を見続けないで時間や見る番組を決める、生活リズム、特に睡眠が乱れないように規則正しい生活を維持していく、積極的に運動をしていく、家族や友人とのコミュニケーションを工夫をしながら大切にしていく等、日ごろから行っていることを意識的に行うことでも不安軽減になります。また、「ありがとう」を声に出して言う人ほど幸福度が高いというデータがありますので、是非、ご自分に対して周りの方に対して意識的に「ありがとう」と言うと気持ちが良いと思います。 しかし、もしなかなか不安が軽減しなかったり、気持ちが憂鬱で楽しくない等気分の落ち込みが続いて、ご自分や周りの方も心配になるようなことがありましたら、早めに心の専門家へご相談することをお勧めします。白河厚生総合病院心理カウンセラー室もご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。 それではみなさん、今日も明るく楽しく元気よく、コロナ禍を乗り切っていきましょう。